今年10月に名古屋市で開催される「メカトロテックジャパン2025（MECT2025）」の特徴の一つが、展示会場で加工実演をする主催者企画展示（コンセプトゾーン、CZ）だろう。今回は「医療を支える加工術 異業種に学ぶ成功のヒント」がテーマだ。医療機器やその部品には、耐久性や生体適合性の観点から難削材が使われやすい。また、医療機器やその部品の小型化や複雑化、精密化の潮流が強まる。さらに、品質保証に向けた万全の体制が要る。その上で、医療業界や医師などと共同開発するケースもあり、高い開発力や具現化する実力も問われる。改めて考えると、これらの医療機器向けの加工の特性は、どの業界向けでも重要度が年々増す要素だろう。そこで、CZへの協力企業を中心に、高度な要求に応える各社の取り組みを通じて、加工技術の向上に役立つヒントを紹介する。